演劇ユニットせのびの第12回公演「夏に冬は思い出せない」開演！

●あらすじ
相原志保が、短大時代に出会った友人・澤田まゆといつもの喫茶店でお茶をしている。
その日は、どこかの機会に今朝見た夢についてお話をしたいと思っていた。
そこに、見知らぬ人が会話に参加してきた。
……のであるが、その人とは以前にも会ったことがあるという。
最初の出会いは去年の冬、、、冬？
「そもそも今年の冬……あった？」
≪冬のことをまったく思い出せなくなってしまった≫という症状が出始めた世界のお話。

個性あふれる不思議な世界観をお楽しみください。


【イントロダクション】

３月に最高気温10度と聞くと”暖かい”と感じるのに、
８月に最低気温10度と聞くと”寒い”と思う
冬にあれだけ踏みしめた雪の触感も
その時に鳴る「クグ、クグ、」という音も
この文章が皆さんの目に届く頃には、
既に10度の暖かさを忘れてしまっているのではないでしょうか

＊＊＊

と、３月の僕が書いていました。
情けないことに、やっぱり５月の僕は既に忘れ、
最低気温が10度の夜は寒く、雪は遠くの山の山頂に残るばかりです。

『夏に冬は思い出せない』
このタイトルで作品を創ろうと、こんな文章を残していた、当時の自分は一体何を考えていたのか。
今年の冬の少なかった雪のように、あっという間に消えてなくなりそうな薄く積もった記憶を、今度こそは忘れな
いように、しっかりと踏みしめたいと思っています。
（そもそも、これは岩手にいるからこその感覚かもしれません）

【キャスト】
石橋奈那子
大和田優羽
佐々木玲奈
高橋響子(※「高」ははしご高が正式表記)
新沼温斗
村田青葉